知る・学ぶ(オーストラリア政府観光局)

動物

熱帯雨林・湿原都市からちょっと離れただけで、野生のカンガルーやコアラが見られるなど、オーストラリアでは動物に出会うチャンスが多い。野生動物は場所によって見られる種類はさまざまだが、動物園やワイルドライフ・パークならオーストラリア独特の動物を身近に観察することができる。なかには放し飼いにされている動物園もあり、カンガルーやエミューなどの大型動物がすぐ隣にいてビックリすることも。動物と触れ合う時は、マナーにも十分気をつけたい。

有袋動物

有袋動物有袋動物は、母親がおなかにある袋の中で子育てする。その代表はカンガルー。ひと口にカンガルーといっても60種以上も仲間がいる。一般に大型種をカンガルー、中型種をワラルー、小型種をワラビーと呼ぶ。体重が500gくらいから80kg以上にもなるレッドカンガルーまで、大きさもさまざま。
有袋類の仲間にはそのほかコアラ、ウォンバット、クオッカ、ポッサム、タスマニアン・デビルなどが生息する。有袋類は夜行性の動物が多い。


単孔動物

単孔動物非常に珍しい動物として、哺乳類でありながら卵を産むカモノハシとハリモグラがいる。排泄孔と生殖孔が1つなっている単孔類に属する。爬虫類の特徴も多く有し、爬虫類から進化したといわれる哺乳類の中で、有袋類と並んで原始的な哺乳類。両者とも夜行性の特性を持つ。


固有動物

固有動物哺乳類は378種のうち80%以上、爬虫類は869種のうち773種がオーストラリアの固有動物とされている。そのほか、昆虫やクモ、鳥類なども生息する80%以上が固有種。140種類を超える有袋類ではコアラ、カンガルー、ワラビー、カモノハシ、タスマニアン・デビルなど、鳥類ではクッカバラ(ワライカワセミ)、ロリキート、フェアリーペンギンなどが固有種である。


オーストラリアで見られる主な動物

コアラコアラ
夜行性動物で昼間は寝ていることがほとんど。ゆっくりした動作が愛らしいが、見かけよりも毛が硬く、鋭い爪を持つ。コアラとはアボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味。500種を超えるユーカリのうち、十数種の葉を食料としている。コアラと記念写真がすっかり定着しているが、州によって触れ合う条件が異なる(「▼動物と触れ合うマナー」の項を参照)。

カンガルーカンガルー
有袋類の代表的な存在。オーストラリアのシンボルにもなっている。大きい後ろ足に小さい前足、太い尾を持つ。カンガルーは後ろ足で立ち上がり、尾でバランスを取っている。足は速く、時速40kmくらいのスピードで走る。中型種をワラルー、小型種をワラビーと呼ぶ。

ウォンバットウォンバット
夜行性の有袋類。野生のウォンバットは、昼間地面に掘った穴の中で生活する。ずんぐりとした体は長くて硬い体毛で覆われている。

タスマニアン・デビルタスマニアン・デビル
タスマニアだけに生息する有袋類の珍獣。黒と白の体毛は硬く、アゴと歯が発達しており力強い。肉食で「森の掃除屋」とも呼ばれている。肉や骨をむさぼる姿は迫力満点。

ポッサムポッサム
全土に生息する小型の有袋類。街の郊外の公園などにもよく姿を現す。夜行性の草食動物なので、昼間はあまり見ることはない。夜行性動物ツアーなどでは、必ずお目にかかれるほどポピュラーな動物だ。

カモノハシカモノハシ
水陸両性で、カモのようなくちばしと水かきを持ち、全身は体毛に覆われている。哺乳類なのに卵を産む珍しい動物。通常は2個連なった卵を産卵し、子供は母親のおなかから染み出るお乳をなめて育つ。野生では滅多に見られないが、ケアンズ近郊で実施されている夜行性動物ツアーで運が良ければ出会えることも。

ハリモグラハリモグラ
卵を体内の袋の中で産み、生まれた子供はお乳を飲ませて育てる。哺乳類の仲間だがカモノハシの親戚筋。体毛は堅く、5cmほどの針で覆われている。襲われると丸くなって自己防衛する。

ディンゴディンゴ
昔アボリジニが持ち込んだ犬が野生化したものといわれている。大型犬くらいの大きさで、性格はどう猛。鋭い牙と嗅覚を持ち、夜間視力や聴力も優れている。犬のように吠えるのではなく、狼のように遠吠えする。

アシカアシカ
つぶらな瞳と愛嬌のあるしぐさが人気を集めている。密生した褐色の毛に覆われ、おなかと背中の濃淡以外に特に模様はない。カンガルー島には保護区があり、野生のアシカを間近で見ることができる。

アザラシアザラシ
褐色を帯びた灰色から黒っぽい体で、斑点のような模様が全身にある。後ろビレを曲げることができず、前ビレも小さいので、陸上では腹ばいで移動する。南岸に多数生息するが、特にカンガルー島やフィリップ島、パース近郊のロッキンガムで見ることができる。

イルカイルカ
知能が高く好奇心旺盛なイルカは、向こうから近づいてくるほど。約40種が生息している。西オーストラリア州のモンキー・マイアやクイーンズランド州のモートン島では、ビーチ際で餌付けもできる。

クジラクジラ
6~11月頃にザトウクジラやセミクジラ、マッコウクジラが回遊している。海面上に潮吹き(ブロー)が見えたら、もうすぐ姿を現す証拠。前ビレや尾ビレで海面を打ち付けるスラッピング、ジャンプ(ブリーチング)は、間近で見ると迫力満点。西オーストラリア州やクイーンズランド州の沿岸で、見られることが多い。

フェアリーペンギンフェアリーペンギン
別名リトルペンギンと呼ばれる。その名の通り、体長は30cmくらいしかない。昼は海で餌を獲り、夕方巣に戻る習性がある。砂浜をヨチヨチあるく姿は、とても愛らしい。特にビクトリア州のフィリップ島でのリトルペンギン・ウォッチングが有名。

エミューエミュー
茶黒色または灰色の分厚い羽毛に覆われている。全長は2mほどあり、ダチョウに次いで世界で2番目に大きな鳥。オーストラリアの国鳥にもなっている。羽が小さく飛べないが、時速65kmで走る。メスが卵を産み、オスが巣を作って育てる習性がある。

クッカバラ(ワライカワセミ)クッカバラ(ワライカワセミ)
鳴き声が人間の笑い声にそっくりなところから、この名前がつけられた。体の割には大きな頭と強いくちばしを持つ。水辺の枝などに止まり、急降下して魚などを捕獲する。カワセミの中では、世界一大きい。オーストラリアの東南部に多く生息している。

ワニ(クロコダイル)ワニ(クロコダイル)
北部の湿地帯に生息し、イリエワニと淡水ワニの2種類いる。淡水ワニは体長3m以下で比較的おとなしいが、イリエワニは7mまで成長し性格もどう猛。カカドゥ国立公園では、遊泳禁止やワニ注意の看板を見かけることがある。禁止場所では絶対に泳がない、水辺で遊ばないよう注意しよう。



動物と触れ合うマナー

コアラ(オーストラリア政府観光局)

固有種の中には、絶滅の危機にある動物もいる。野生動物はもちろん、動物園などでも貴重な動物を傷つけない配慮が必要。州や施設によって禁止事項などのルールが異なるので、現地係員の指示に従おう。

コアラとの記念写真は、州によって撮影条件が異なる。クイーンズランド州などはコアラを抱いての記念写真が可能。ニュー・サウス・ウェールズ州とビクトリア州では、直接抱くことはできないが、コアラを抱いた係員と一緒に写真を撮ったり、木に腰掛けたコアラの横に並んでの撮影は許可されている。

夜行性動物を見る機会が多くなるが、カメラのフラッシュは光が強いので、動物の目を傷つける危険がある。偶然遭遇した野生動物はもちろん、施設で保護されている動物にもフラッシュは避けたい。フェアリーペンギンのパレードが見られるビクトリア州のフィリップ島では、ビデオやカメラの使用が一切禁止されている。

イルカは好奇心旺盛で近寄ってくるが、デリケートな動物なので、こちらから近づかない、頭部に触らないなど、ルールがあるので要注意。






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